山頂から拝むご来光
チームで登りきり、頂きでコーヒーを飲む
寒さを感じながらも
初めて見る山頂より見るご来光は格別だった
山頂での空気を味わいつつ
体温が風に奪われる前に
下山をした
チームで登山の経験を振り返る
皆が登頂の喜びとともに
戸高 雅史さんのリーダーシップを語っていた
その時、私は振り返りの時
チームで暗闇の中を一体になって登る姿を思い出し
自然と涙が溢れていた
チームの素晴らしい姿とともに
プライベートでたくさんの想いを抱えていた
その想いもあふれ出すように。。。
その出会いから数年
初めて富士の山の頂きに立ってから
ちょうど10年
あのチームの姿、そして、戸高 雅史さんのリーダーシップを目にした富士山
心のどこかにまた会いたい
そう思っていた
縁とは不思議なもので
自分から様々な場所に足を運ぶと
繋がって行く
そして、再び会う機会が訪れる
それは誕生日を迎える一週間前のことだった
アイゼンを雪の上に下ろすたびに響く
途中まで雪もなく
霧の中登って行く、時には霧が晴れ広い森が広がる
不思議なもので森は、瞬間瞬間姿を変えて行く
休憩後、雪は突然現れた
雪は思っていたより手強く怖い
足の置き方を間違えるとステンと転びそうだ
すぐに軽アイゼンを履く
写真で見たことはあったが
本物のアイゼンを履くのは初めてのことだった
アイゼンのついた足を雪の上におろす
サクッという音ともに足の裏がしっかりと雪面につき安定する
不思議な足裏の感覚だった
足の裏の感覚を楽しみながら
雪の上を登る
どんどん標高が高くなるにつれ
雪の量が増えていく
足場のしっかりとした場所を探しながら一歩一歩登って行く
気がつくと、大きな富士の山頂が顔を出した
目的地の宝永火口に到着した
満点の星空の下
中学生の時に天元台で寝そべって
夜空を見上げた時以来かな
満点の星空を眺めるのは
仲間と自分しかいない
仲間との楽しい対話の時間が過ぎた
自分の寝床につく
自分の寝ている下には火口がある
大きなエネルギーを持ったマグマが動いている
そう思うと不思議な力を感じていた
地面に寝そべり、360度広がる星を眺めながら
時は自然と続いて行く
かけがえのない時間だった
それから夜が進むにつれ
自然の力を感じることになる